ふとした言葉から垣間見える患者さんの人生
診察室で患者さんと交わす会話の多くは、病気に関するものです。「いつから症状が出ましたか」「かゆみはありますか」「薬を塗ると、少しは良くなりますか」 限られた診察時間の中で患者さんの訴えを聞き、皮膚の状態を診て、診断や治療方針を説明し、次の診察へと進む。それが日々の診療です。 けれど、時々、患者さんが診察の終わり際にこんな話を口にします。「今度、孫が遊びに来るんです」「来月、久しぶりに旅行に行こうと思っていて」「最近、主人が亡くなりましてね」 それまで皮膚の症状について淡々と話していた方が、ふと、病気とは直接関係のない一言をこぼすのです。 「なぜ今?」と思うこともありま
日経メディカル
2026年08月11日 15:00