書籍紹介『治せない患者さんに医師ができること』(羊土社) 私たちが学ばなかった「支え」を考えるために──苦しみと向き合う全ての若手医師へ 医師という職業は、「問題解決」を志向する傾向にある。診断や治療、投薬によって患者の苦痛を取り除き、力になりたいと願うのは、医師として誠実で自然な思いだろう。しかし、緩和ケアの現場では、患者が抱えるつらさの全てを医学的に解決できるわけではない。「治せない」現実に直面したとき、医師には何ができるのか。「何を話せばよいか、分からない」と思い悩む若手医師は少なくないはずだ。 本書は、まさにその壁に突き当たった研修医や専攻医にとって、確かな灯火となる一冊である。対人援助やスピリチュアルケアの領域は抽象度が高く 日経メディカル 2026年10月19日 15:00